「エスファハーンは世界の半分」
世界史を習った人は、もしかしたら「イスファハンは世界の半分」というような言葉を聞いたことがあるかもしれません。イスファハンは、現代ペルシア語では「エスファハーン」という発音になる、イランの都市のうちの一つです。1600年ごろ、この都はバザールや宮殿、モスク、神学校などが建設され、また貿易によって世界中から様々なものが届く活気あふれる場所であったためこのように謳われたといわれています。
このサイトは、イランについて学んでいる学生が、イランについての様々なことを備忘録的に記録するために立ち上げました。「世界の半分」とも称されたことのあるイランについて、私たちがここに書き記す情報がどなたかのお役にたてば幸いです。
ペルシア語とは?
ペルシア語とは、主にイランで話されている言語です。その響きの美しさや、リンガ・フランカとして用いられた歴史から、「中東のフランス語」と称されています。
ペルシア語の基本情報
▷地域
〇公用語としている国
・イラン
・アフガニスタン
・タジキスタン
〇話されている地域
・イラク
・ウズベキスタン(サマルカンド、ブハラ地域)
・コーカサス地域 他
「ペルシア語」は、イランの公用語ですが、イラン以外でも、タジキスタンでは「タジク語」として、アフガニスタンでは「ダリー語」としてペルシア語が使用されています。ただし、文法的にはかなりの乖離が起きており、一様に「ペルシア語」と称していいかは研究者により見解が異なります。
イラクやウズベキスタンなどでもペルシア語が話されています。ウズベキスタンで話されるペルシア語は、イランのペルシア語よりタジク語に近いですが、詳細な文法はタジク語とも異なりため、別の言語とする見解もあります(サマルカンド・タジク語など)。
ペルシア語はアラビア文字によって表記されるため(e.g.「猫」گربه)、アラビア語の仲間であると勘違いされることが多いですが、実際にはインド・ヨーロッパ語族に属します。
また、タジク語は、旧ソ連圏であることから、キリル文字を用いて表記します。